- 2007年5月 9日 15:36
- 7.その他の日記
今日は、僕が建築業界に対して最初の頃に思ったこと書いてみたいと思います。
ちしおさんのブログでこんな事が記載されておりました。
【建築の人件費など1日2万~2万5千円が限度なんです。】
以前にも聞いた事があって不思議に思っていたのですが、1日2万円から2万5千円の人件費って業界が違えばハンパなく安い金額です。
業種が変われば一番スキルの低い1年目の新人でさえ、お客様からは2万5千円以上の人日単価を頂きます。
もちろん単価には会社の経費が含まれていますので、実際に個人がもらえるお給料はかなり低い金額になってしまいますが。
これはどの業種だって同じですね。
その話は置いておいて、1日2万円~2万5千円の単価で家を建てる。
実際に一軒の家が完成するまでに、具体的に何人日必要なのかは僕自身よく分かっていません。
ですのでザックリとした計算になりますが、家を建てるのに費やす期間が4ヶ月。
1ヶ月の間の中で日曜祝日を除くと約24日間。
1日平均2人の大工さんや内装屋さんが対応するとすると、
24日×4ヶ月×2人=192人日
です。
約200人日分の人件費が発生するわけです。
200人日に 2万円~2万5千円を掛けると 400万円から500万円。
一般的なビルダーであればこの費用に利益を乗せますので 20% 程度と考えると 480~600万円
家本体の値段を3000万円程度と例えると、
そのうちの約 1/5 は人件費に充てられるって計算になります。
その他、現場を指揮する監督さんの人件費も発生しますし、忘れてはならないのが契約に至るまでに要した営業さん、その他設計に関わる方々の人件費なども発生します。
他にもモデルルームの維持費をはじめ会社の経費など様々なコストがかかってきます。
上場している HM の決算報告書などを見て、販売費及び一般管理費÷年間の売上建築棟数で計算して3000万円に換算すると約500万円が3000万円の物件に対してそのような経費に費やしている事もある程度計算が出来ます。
上記 480~600万円と足すと約1000万円が材料費以外に必要となっているわけです。
これは置いておいて、3000万円の内の会社の経費500万円を引くと 2500万円。
2500万円の中の直接必要な作業員さんの人件費約480~600万円という大きな費用に対して、見積上明細を出しているビルダーは皆無に近いと言う事。
住宅設備の中で一番高い部類に入るキッチンやお風呂でも高くて200万円程度です。
その倍以上もする費用に対して明細が無いのは、他の買い物であれば普通考えられないものです。
ちなみに今回の明細というのは、どの作業をどんな人が担当するかです。
例えば大工さん。
20年間この道一つでやっている大工さんと見習いの大工さんでは技術力・経験値が全く違うことは誰でもわかることです。
分かりやすく言えば、僕がペンキを塗るのと、熟練の方がペンキを塗るのでは費用が異なってくるイメージw
会社を経営している方が人を雇う事になった場合、出来るだけ良い人材を取ろうと、履歴書・職務経歴書を見て面接を行い必ずその人のスキルを判断します。
それを考慮した上で単価も決まります。
会社規則である程度縛られるものの、これはどこの会社でも同じですね。
でも、施主が家を購入する際、このような部分は一切見ることが出来ません。
注文住宅の購入は請負契約となりますので当然と言えば当然なのですが。
請け負ってもらう会社を信頼するしかないんですよね。
でもですね、こんなシステムがあったら面白いと思いませんか。
見積明細の中の各作業に対して、
【基礎工事を担当する方は、こんなスキル・経験を持っている方が対応して今までにこんな実績がある方です。ですので基礎工事に対する日当はいくらです!】
みたいな明細をつける方法。
作業員さんのスキル・経験によってランク決め、単価決めをするわけです。
また、
【全ての作業員さんがランクの高い方だとコストが大幅にアップしてしまいますので、この作業はランクの高い方と、新人さんでランクが低めの方で対応させましょう!】
【この作業員さん方はそれぞれのスキルは中ですが、コンビを組ませるととても良い仕事をします!】
みたいな分散をお客さんに提案するとか。
現在の家作りは工場生産の割合が増えてきているとは言っても、やはり人の手が入って出来上がるもの。
もちろん施主側からみれば、高いお金を払うんだから良い家を建ててくれるのは当然と考えたいですが、ちょっと考えれば作業員さんの技術力によって、出来上がりは大きく変わってくるのは容易に判断できるのではないかと思います。
ビルダー選定の際、様々なビルダーさんを回っていてよく聞かされるのが、「わが社を信用して下さい」と言った言葉。
でも、その裏づけとなる誰がどんな作業を行うかという部分は見ることが出来ず、「しっかり管理します」だけで片付けられてしまうのです。
ここが多分施主さん側が、「何を信頼して良いのか分からない」と言った一番大きな原因にもなるわけですよね。
請負工事ですから当然と言えば当然ですが、作業員さんの技術力が見積に明記される事で、もっともっと分かりやすいシステムが出来上がると思うのです。
って以前ふと思ったことを書いてみましたが如何でしょうか。
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